今年もまた、異常気象による悲しいお知らせをしなければなりません。
館長は、温暖化に備えイチゴの花芽分化が遅れる対策、
すなわち短日夜冷処理を導入して来ました。
その結果、山梨で残暑により花芽分化が遅れる中、当館のみ
毎年12月上旬から収穫出来ました。
しかし、今年は9月1日に自然花芽分化が起き9月末には出蕾が始まっています。
過去こんなに早くイチゴが花芽分化を起こしたのは、初めてです。
今年のイチゴの定植時期は、9月1日に行うべきでした。
当館は、9月15日から定植を開始してきたので、結果的に2週間の
定植遅れとなってしまいました。
この自然花芽分化が早かった理由を推定すると、8月26日の最低夜温が17度と
8月として以上に低かったことと、異常なほどの長雨による日照不足が
微妙にイチゴに働きかけて、イチゴに秋が訪れたと錯覚させたのでしょう。
問題点1.定植後30日前後で出蕾を迎えないとイチゴの株が小さくて
実を成らせるとイチゴの株が大きくならないで、1月以降の収穫量がへってしまいます。
従って10月10日頃までに出蕾した花は、取り除かなければなりません。
問題点2.9月末に出蕾した花は、11月末からの収穫となり、12月末の
クリスマスやお正月のいちご狩りには、早すぎる収穫時期になってしまいます。
このままでは、お客様がいちご狩りが出来るのは、早くて1月10日頃になそうです。
唯一の希望は、2番花が10月末に訪れれば、お正月のいちご狩りは可能になります。
これから10月末に2番花が来ることを毎日祈るしかありません。
また山梨の近くのいちご園では、出蕾したと言う話は聞いていません。
おそらく、7月中旬に苗採りをした当館のみが、異常に早い花芽分化を
迎えているかもしれません。
短日夜冷処理のあかねっ娘(ももいちご)とアイベリーの定植が終わりました。
来週は、半短日夜冷処理の定植を終わらせます。
来週定植した半短日夜冷処理の苗は、定植時期が3種間遅れのため、
1~2週間後に出蕾を迎えるでしょう。
何と空しい定植になるでしょう!!!!!!
病害虫の状況、今年は過去にないほど病害虫が完全に駆除できました。
結論
病害虫の無い大きな苗をつくり過去最高の状態でしたが、自然花芽分化が
異常に早すぎたので、過去最高に遅い1月10日頃のオープンになりそうです。
写真1.過去最高の出来栄えの短日夜冷処理のあかねっ娘(ももいちご)の苗と定植後。
定植後のあかねっ娘(ももいちご)。
写真2.ルーペや拡大鏡で害虫を調査しましたが、卵も成虫もいませんでした。
写真2.3000平米の床の1回目の掃き掃除が完了。
こつぉいも大変でした。
写真3.9月2日の無処理の章姫に出蕾。9月3日の紅ほっぺや9月1日のアスカルビーにも
出蕾。9月5日のかおり野にも出蕾。
写真4.アスカルビーの出蕾。何時も花芽分化が遅いアスカの出蕾には、驚きました。
写真5.例年と同じ時期に出蕾したかおり野。
写真6.よもや短日夜冷処理の章姫に出蕾が無いと思っていましたが、
ランナーが2本同時に出たり、花芽の合図の1枚葉が見られます。
短日夜冷処理の苗に出蕾があり、ガッカリしました。
写真6.元気に葉露が出ています。
写真7.葉の色つやも良くなってきました。