今年の7月からの猛暑は、お盆が明け、そろそろ涼しくなりそうです。
今年の猛暑は、農作物にも様々な被害を持たらしている。
山梨のぶどうは、暑すぎて色が黒くならなくて、困っているそうです。
イチゴの栽培にとって7月~8月は、苗採りの重要な時期です。
この猛暑や台風は、ランナーの発生数が不足したり、暑くて苗が活着しなかったり、
苗が病気になったりと大きな影響を与えそうです。
おそらく、9月には、日本の各地で苗の奪い合いになるでしょう。
当館は苗の量は十分足りており、活着も過去にないほど良い状況です。
しかし、7月から8月の猛暑の中の苗採りのため、病気の心配が出ています。
暑くて培地のココ(ヤシ殻)が渇くので多めに水を苗に与えると、
病気になりやすいです。
枯れた苗を早く除去しないと、腐食が早く病気の発生源になったり病気の拡大を招きます。
このため、少しでも病気らしい苗が見つかると、トレイごと廃棄したり、早めに廃棄します。
苗がもったいないですが、万一タンソ病が発生すると苗が全滅してしまいます。
今年のタンソ病対策は、
1.病気らしい苗は、すぐに廃棄する。
2.頭上灌水は、省力化できるが、タンソ病が出た時にそのハウス全ての苗が、病気で
枯れるので、今年は涼しくなるまで、一株一株見ながら手間のかかる手灌水をしています。
3.培地が乾燥したり、苗が弱るのを防ぐために、天井の黒の遮光カーテンを閉めています。
4.苗採り時は、例年以上に病気が疑われる苗を使わないようにしました。
5.苗の水は、極力少なめにして病気にならないようにしています。
苗は、2~3回目の葉欠きが終わり株が少し大きくなりました。
暑さの影響でしょうか、苗の生育が例年より遅れています。
いちご狩りハウスは、培地のココ(ヤシ殻)を入れるベットを仕上げています。
昨年は、倒壊したハウスの再建に追われて、この重労働のベットの仕上げが
不十分でした。
今年こそ、完璧なベットに仕上げようと皆で頑張っています。
8月3日から始めましたが、遅れておりどんなに頑張っても8月中に終われば、万々歳です。
写真1.葉欠きが終わった苗。少し大きくなりました。
猛暑のため、今年から天井の黒の遮光カーテンを閉めました。
写真2.葉欠き前の挿し木の紅ほっぺ。
写真3.葉欠き後の挿し木の紅ほっぺ。
株元まで光が入り、枯れた苗や病気の苗が見つかりやすくなりました。
写真4.病気らしい苗を廃棄。
まだ元気なので、廃棄するのがもったいないです。
この廃棄は、全体をタンソ病から守るためです。
写真5.購入したアスカルビーがタンソ病らしいので、育苗ハウスから
いちご狩りハウスに移動して、他の品種の苗にタンソ病が移らないようにしました。
難しいですが、9月の定植までに、タンソ病の苗を選び出し廃棄予定。
上手に選別すれば、全滅は、まぬがれそうです。
写真6.いちご狩りハウスでは、培地のココ(ヤシ殻)を入れるベットを仕上げています。
苗の手入れなどで、作業が大幅に遅れています。
しかし、この作業だけは、手抜きが出来ません。