甲府は、ほぼ毎日37度越えの猛暑日の連続です。
前からも館長が述べているように、イチゴの栽培は、温暖化により、もう関東から南では
栽培が難しくなっていています。
イチゴの栽培は、「おじいちゃん」「おばあちゃん」や「近所の先輩やベテラン」から指導を受けて栽培する
古い温暖化の前の技術の農業では、不作に見舞われてしまいます。また、昔の古い栽培技術を
新しい「IOT」技術を駆使して栽培しても、この温暖化には対応できません。何故なら、必要なデータが無く、
データが有っても温暖化対策が分からない技術者や栽培者では、何もできないのです。
ましてや、温暖化対策技術と新技術の設備が無ければ、対策も出来ません。
温暖化に伴う栽培技術の変化は、新しい技術を駆使した設備の導入と「一手間も二手間」を加えなければ、
従来通りの収穫量は確保できないでしょう。
温暖化の第一関門で猛暑日の中での難しい苗取も、館長が特許を取得した「葉無挿し木法」と「葉無直接定植」の
お陰で、この5年間は炭疽病も出ず、苗が枯れる心配もなく、葉欠きなどの作業も順調に進み平穏な毎日です。
今後は、第二関門の温暖化の名毛での「花芽分化」のコントローに入ります。
その後は、第三関門の「異常気象による休眠」の防止です。
8月中旬からは、少し涼しくなるのでイチゴの苗も急激に新芽が出てきて苗が急速に成長します。
急激な成長に伴い、毎日の水やりや葉欠きや小苗と大苗のっ選別が忙しくなります。
水やりは、基本自動で行いますが、部分的に水が不足しているポットは、人間が手で水やりを追加します。
館長は、現在花芽分化を気象条件や苗の生育状況から推定して、夜冷処理の「開始時期」や「夜冷期間」を決め
12月からの収穫量の予測をします。
写真1。12月上旬から収穫する苗のハウス。ようやく苗の大きさもそろい夜冷処理の開始を
待っています。
写真2.12月中旬から収穫を開始する苗のハウス。前の棟より少し小さめです。
写真3.12月末から収穫する苗の棟です。小さな苗ですが、夜冷処理や定植までには
大きくなるでしょう。
写真4.章姫の棟。小苗や余った苗が集まります。
写真5.苗取無で直接定植した、かおり野の苗。これからの課題は、全ての苗を同じ大きさにそろえて、
栄養成長に入り込まないように肥料管理をします。
夜冷処理をしないので、自然花芽分化のコントロール技術が必要です。
定植が無いので、苗を運搬したり、水やりが不要なのですごく楽です。
「葉無直接定植」は、管理が楽で重労働から解放される手法なので高齢者向きですね。
写真6.紅ほっぺと章姫とかおり野と愛ベリーの定点カメラ撮影エリアです。
定点カメラでの生育調査は、イチゴの生理解析には、役に立ちます。
写真7.苗の成長が良すぎて、花も咲き株も大きくなりました。
写真8.成長を抑制するために葉欠きをしながら株を大きくします。