かおり野の出蕾時期の推移とこれまでのイチゴの栽培状況の総括。

恐ろしいことにコロナの感染が拡大してきました。

館長の肺癌も左肺(上葉)摘出から2年3月過ぎました。

昨日の癌の再発の検査では、運のよいことに再発していませんでした。

次の検査は、2月2日です。目標の5年生存を目指して、安全な無農薬のイチゴや練乳不要の甘さのイチゴの

ご提供を目指して頑張ります。

館長は、第8波が来る前提で仕事を進めていましす。

もうハウス内の感染防止ボードは、完成しました。

少し設置には早すぎるのですが、12月前後は、収穫や葉欠きや脇芽取などが集中して忙しいので、

仕事に余裕が有るうちに終わらせました。

感染防止ボードの設置は、今年で3年目を迎えます。白いポールの汚れを拭いたり、アクリル板を拭いたりして

お客様が気持ちよくイチゴ狩りが出来るようにしました。

写真1。今年も富士山の積雪が始まりました。

写真2.花が少し咲いてきたので、マルハナバチを導入しました。マルハナの管理は難しいです。

イチゴの収穫のスタートの時期の授粉は、ミツバチやマルハナそれぞれ欠点が有り、難しいです。

写真3.感染ボードの画題の組付けが完了し、白いポールをきれいに吹きました。

写真4.説明待ちのエリアに、感染ボードを設置。前が良く見えるようにアクリル板を

   きれいに吹きました。

写真5.お客さんが安心して、休憩場で当館のオリジナルのスイーツが食べられるように

    テーブルの上や隣の席の間に感染防止ボードを設置しました。

心配していた、かおり野の出蕾が10月30日で完了します。

かおり野は、自然花芽分化のため出蕾時期のコントロールが難しいです。

下の表が当館のかおり野の過去9年間の出蕾時期の推移です。

出蕾時期がバラついているのは、その年の天候や苗の大きさなどで、変わってしまいます。

今年も出蕾時期が大きく変化しています。

心配していた大きくしすぎたかおり野も10月末までに全て出来させることに

成功した。

来年からは、かおり野の出蕾も少しコントロールできる可能性が出てきた。

原因1.8月末から9月が暖かかったので、全体的に遅れた。

原因2。集中的に出蕾しないように、様々なテストで出蕾時期を変えてみた。

原因3.大きすぎるぐらい大きくしても10月中に出蕾するようにした。

かおり野の出蕾時期 単位
    10月   11月
4日 11日 18日 25日 1日 8日 合計
2014   24 25 51     100
2015 88 3 2       93
2016   8 3 11 19 27 68
2017 16 20 17 25 10   72
2018   70 9       79
2019 3 1 57 31 6   95
2020     5 4 58 30 97
2021 21 40 40 10     90
2022 7 11 21 21 45   98
合計 135 177 179 153 138 57 704
平均 15 20 20 17 15 6 78

写真6.10月3日から10日の間に出蕾した蕾は、株が小さいので摘花しました。

写真7.順路2のかおり野。すっかり大きくなりました。今年も1番人気を維持するでしょう。

写真8.横から見たかおり野。少し葉が大きくなりすぎました(笑い)。

    これからは、摘花が勝負です!

今シーズンの章姫・紅ほっぺ・ホワイトベリー・アイベリーなどの夜冷処理の品種の総括!

2020年8月14日に肺癌の手術で左肺(上葉)を摘出しました。愚かにも、退院して

すぐに元気に元通り働けると信じていました。

しかし、残念なことに2年間は、従来の半分以下の力しか出せませんでした。

今シーズンは、ことのほか体調が良く朝の5時から夕方まで毎日全力で働けるようになりました。

その結果

1.親株の栽培も成功。

2.苗取は、炭疽病の出ない館長の特許の「葉無挿し木法」や苗取が不要の「葉無定植法」も

  40度近い猛暑の中で成功しました。

4.苗の育苗に関しては、東西ハウスの欠点が出て、「遅い夜冷処理」のエリアの苗の

  生育が遅れました。

5.夜冷処理は、やはり難しく完全には計画通りに進んでいません。

(1)夜冷処理(12月上旬から収穫)は、おおむね計画通り。

(2)半夜冷処理(12月10日頃からの収穫)は、定植時の苗の大きさが

   少し小さかったのと定植時期の遅れで、株が小さく実も小さそう。

(3)遅い夜冷処理(12月20日から25日収穫)は、苗が小さかったので

   実も小さいでしょう。

しかしながら、定植後の生育は、ことのほか順調です。

夜冷処理の欠点は、定植から出蕾までの期間が、長くても30日のため、どうしても

出蕾する花が小さく、小さい実(30~40g「)の収穫が多いです。

イチゴの特性は、一般的に花の種(そうか)の数量で決まります。

しかし、頂花房(第一回目)の実だけは、栽培技術である程度大きく出来ます。

夜冷処理の株は、新葉が4~5枚しかないので、光合成の量が少なくなります。

少ない株は、新葉4枚で出蕾し開花しなければなりません。

葉の枚数が少ないことは、車で言えばエンジンが小さいのと同じです。

そこで、当館は新葉を他の農園の葉よりも大きく厚くして、4枚の葉しかなくても、

十分光合成が出来るように頑張ります。

写真9.葉の枚数が少ない章姫の株。写真のように葉が大きく葉の厚さも暑く、葉のツヤも

ツヤツヤで、光合成を十分できる体制です。

これから12月の収穫まで、株や葉の大きさを大きくしたり、古い葉を除去して新保の

出を良くしたり、新葉に日が沢山当たるようにします。

今シーズンの一番の成果は、頂花房(一番目の実)の出蕾時期の3分割に成功し、さらに

2番花(2番目の実)の花芽分化の誘導に成功したことです。

例年ですと、1番目の実が終わらないうちに2番目の出蕾が始まり、イチゴの株に負担が大きくなると同時に

なり疲れを起こします。

このことにより、12月から1月以降の収穫量が平準化でき、仕事量の平準化が出来るので、

イチゴの品質も保てるでしょう。

いよいよ、寒い冬がやってきました。

様々な経費が上がる中、暖房費の削減が必要になります。

減らすのは簡単ですが、減らしすぎるとイチゴの生育に影響します。

今年の寒さを乗り切るのは、過去の栽培経験(温度コントロール)が生かされなければなりません。

最近は秋らしく天候が良いのでイチゴの株の生育が良いです。1日ですごく大きくなります。

本当の意味でイチゴ園の実力は、12月の収穫までに如何に株を大きく出来るかでしょう。

今シーズンのイチゴの栽培の成功失敗は、12月でほぼ決まります。

今シーズンの無処理の章姫(自然花芽分化)の出蕾は、小さい株(小さい実しか収穫できない)は、11月1日

頃。山梨の通常の章姫の株は、早くて1月7日、11月14日に沢山出蕾するでしょう。

収穫は12月末頃でしょう。

写真10.出蕾がほぼ終わり、これからは新葉が次々と出て来ます。いかに大きな新葉を出させるかが

勝負です。そして新葉に光が沢山当たるように葉欠きをしなければなりません。

来週は、腋芽を足らなければなりません。

11月10日頃から蕾の摘花も必要になります。

写真11。順路2のかおり野・紅ほっぺ・ホワイトベリー。何とかかおり野が12月の

いちご狩りに間に合いそうです。白イチゴや紅ほっぺは、今年も昨年以上に順調です。

写真12。順路1の遅い夜冷処理の章姫。

写真13.順路2の遅い夜冷処理のかおり野・紅ほっぺ・ホワイトベリー。

写真14.夜冷処理の章姫。開花が始まっています。

写真15.半夜冷処理の章姫。まだ大きくなるのが遅れています。出蕾は、完了です。

写真16.遅い夜冷処理の章姫。何とか早く大きくしたい。少し出蕾が

     始まりました。

写真17.無処理の章姫は、コントロールしたのですが、株が大きくなりすぎです。

出蕾は、早くても11月14日頃。収穫は1月に入ってからになるでしょう。

山梨の他の農園は、小苗に出蕾が始まっていますが、良い株の出蕾は、早くて7日。

遅ければ、14日以降になるでしょう。

写真18.順路2の夜冷の紅ほっぺ。大きな株になりながら、八重の花を咲かせてきています。

   大きな実が期待できます

写真19.遅い夜冷の紅ほっぺ。早く大きくしなければなりません。

写真19。お土産エリアの遅い夜冷の紅ほっぺ。

写真20.夜冷処理のアイベリー。定植が遅れましたが、アイベリーは、株が大きいので

    何とか良い実が収穫できるでしょう。来週の開花で分かります。

写真21.半夜冷のアイベリー。電照などで株を大きくするように頑張っていますが、

    予定より早く出蕾しそうです。困った!

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