イチゴの栽培には、大きく分けて二つのポイントが有ります。
この二つが達成出来た時にイチゴ園に幸福が訪れます。
1.栽培技術力(当然ですが技術力の差により大きく収穫量や甘さなどの品質が変わります。)
2.誰が作業しても均一で効率の良い作業。(品質とコストに大きく影響します。)
これからの9月は、夜冷処理技術と定植作業が重要になります。
当館は、作業の集中と安定した収穫時期の確保と言うことで、育苗ハウスも
1.早期夜冷処理ハウス。
2.半夜冷処理ハウス。
3.遅い夜太冷処理ハウス。
4.無処理のハウス
の4種類に分けてイチゴの苗を育苗しています。
また、品種や定植時期や出荷時期に合わせて苗取の時期やポットの中の本数やトレイの並べ方を変えています。
今年も昨年同様、8月は例年に比べて日照が少ない状態になっています。
昨年の異常気象の経験から対策をしてあるので、日照不足も気になりません。
今日は、一人でこれまでのイチゴの苗の生育状況の確認や、夜冷処理の時期の再確認と収穫時期の
確認を行っています。
8月の作業の重労働作業の、ベットのココ盛が終わりました。
イチゴ栽培の中で一番重労働の作業です。戸井型のベットに変えれば、作業が楽になります。
9月の定植に備えて、インパクトドライバーで、穴を開けています。
2万個なので、副館長の穴山君と8割穴を開けて、残りの2割は女性のパートさん達にお願いする
予定です。今までは、手で穴を開けていたのですが、手が痛くなり定植に
時間がかかる上、苗が上手に植えられません。定植の上手・下手で苗の生育が大きく変わります。
定植からイチゴの花の開花まで30日間しかないので、定植作業は重要です。
「葉無直接定植」のかおり野は、順調に大きくなっています。
9月20日の出蕾に備えて、かおり野の全ての苗の大きさをそろえたり、
自然花芽の誘導に向けて対策中です。
左が無処理のかおり野。右が無処理の章姫です。
かおり野は、9月20日頃の花芽分化。章姫は、9月末の花芽分化を目出しています。
今年の当館の収穫時期の計画
花芽分化 | 開花 | 収穫開始 | 収穫終了 | ||
定植 | |||||
夜冷処理 | 9月13日 | 10月13日 | 11月27日 | 12月20日 | |
章姫 | 半夜冷 | 9月19日 | 10月20日 | 12月10日 | 1月5日 |
遅夜冷 | 9月26日 | 11月1日 | 12月25日 | 1月20日 | |
かおり野 | 無処理 | 9月20日 | 10月20日 | 12月15日 | 1月10日 |
これからの天候により最終の収穫時期は、若干変わりますが、3段階の収穫時期なので
影響は少ないでしょう。
かおり野は、無処理の花芽分化ですが、全て自然任せでは収穫時期が遅れるので、
出来る限り花芽の誘導を行っています。
日照不足対策
1.1トレイに半分しか入れない
(1)1列おきに苗を並べる
(2)千鳥に苗を並べる(アイベリーなどのバクテリアに新芽の栄養が奪われる)
2.トレイの配置を1列おきに配置
写真4.早期夜冷処理のB棟西。今年は、順調に大きくなっています。
写真5.半夜冷処理のA棟西。
写真6.遅い夜冷処理のA棟東。急激に苗が大きくなっています。
しゅ
写真7.無処理のS棟。大きな苗から出荷して、ようやく1列間隔でトレイを配置できるように
なりました。これで9月出荷の苗も大きくなります。