東京のコロナ感染が収束に向かっています。
今回は、新規感染者が200以下になるよう皆で、頑張って欲しい。
山梨県も少し減り、一桁の感染者数になり始めました。
しかし、9月末頃から増加するのではと心配しています。
昨年、館長は8月14日に肺癌の手術を受け2月まで抗癌剤治療を受けていました。
このため、お客様には大変申し訳なかったのですが、イチゴの栽培に専念出来ませんでした。
今年は、癌の再発もなく体調も良いので、過去最高の出来栄えを得ようと頑張っています。
そんな矢先、日照不足と早い秋の訪れなどの異常気象により、イチゴの出来栄えがよくないかもしれません。
異常気象の影響を回避すべく対策をしてきましたが、対策の効果が確認できるまでの10月中旬までは、
心配です。
今年の7月からの異常気象の日照不足は日本中の農家を襲い、大不作を招いています。
異常気象が無ければ、農家ももっと安定した収入が得られるのですが・・・・・・・・・・・。
今日は、久しぶりに晴れました!今日から苗の生育遅れを取り戻さなければなりません。
ビニールハウス(温室)でも、晴れて太陽が出なければイチゴの苗は成長しません。
イチゴ栽培で、一番難しい判断を要求される定植がほぼ8割終わりました。
自然の成り行きに任せる農業であれば、何の問題もありません。
しかし、当館のお客様が12月から販売を待っているので、自然の環境変化に影響されないように
8月(夜だけ)から苗を冷房して花の咲き時期をコントロールして、収穫時期をコントロールします。
この8割の苗は、夜冷処理をしているので、自然花芽分化より早く花が咲き、収穫時期も
12月上旬から12月末頃の苗です。
残り2割は、12月末からお正月からの収穫用に、花芽分化を遅らせている苗の定植です。
今年の8月末から9月の最低夜温が例年より早いので、夜冷処理の苗も例年より
7~14日ぐらい早くなりそうです。
館長の栽培計画は、下記になります。
1.早期夜冷の苗は、10月15日頃に出蕾し12月5日頃から収穫予定。
2.普通夜冷は、10月20日頃に出蕾し12月10日頃から収穫予定
3.遅い夜冷処理の苗は、ほぼ自然花芽分化と同じで、10月末に出蕾し、12月末から収穫予定。
しかし、今年の早い秋の訪れの影響を受けて、7~14日ぐらい早くなりそうです。
夜冷処理(苗を8月から夜間冷房)による花芽分化を確認してから、定植を行います。
花芽分化の確認は、実態顕微鏡で確認します。
花芽を確認するために、苗のクランを切り離し小さな葉まで除去して花芽分化を確認します。
確認したイチゴの苗は、死んでしまうので収穫には使えません。
また、全数検査でなく抜き取り検査で2~3株のため、判断を間違うと花が早く咲いたり
花が遅れたりします。
また、実態顕微鏡が高価で買えないのと、花芽分化の確認が難しいので、一般的な農家さんは、
県の農業関係機関や農業大学にお願いしているようです。
館長は、20年前に脱サラしてイチゴ栽培を始めてから、即高価な実態顕微鏡だけは購入しました。
当館も自分で確認すると同時に、県の農業事務所にお願いして花芽分化を確認しています。
また、品種ごとの花芽分化の時期が異なるので、正確な情報を得るためには、全ての品種を確認します。
当館は、8種類*3段階の夜冷処理=24株を確認します。
写真1.実態顕微鏡でイチゴのクラウンを10~15倍に拡大して花芽分化の確認をします。
写真2.花芽分化を確認した夜冷処理のイチゴの苗。
写真3。花芽分化のステージの写真。(未分化と分化初期)
写真4.文化期と花房文化期
写真5.ガク片形成期と雄ずい形成期。
写真6.実態顕微鏡の写真が難しくて分かりにくいので、花芽分化のステージを絵にしたもので
説明します。花芽分化初期を見つけるのは難しい上に、全てが分化しているか不明のため、
文化初期と分化期の間で、花芽分化の確認をしています。がく片形成期初期からは、素人でも
分かりやすいのですが、この時期に定植したのでは、手遅れで大きな実が収穫できません。
写真7.定植の作業の内、苗の運搬に時間がかかったので、軽トラをいちご狩りハウスの中に入れて、
苗の運搬時間を半分以下にしました。
写真8。イチゴの定植が8割終わったイチゴ狩りハウス。
ようやく、緑色が見えてきたので農業用ハウスに見えてきました。
写真9.順路1の章姫。
写真10.順路2のかおり野・紅ほっぺ・ホワイトベリー(白イチゴ)
写真11.右側が9月10日に定植した夜冷処理の章姫。
左側は、新品種かなみ姫(8年前に栽培していました)
写真12.右側が9月12日に定植したさちのか。
左側は、9月17日に定植した紅ほっぺ。