無農薬と環境 山林
地球に優しく、食の安全と安心を考慮した栽培について
今シーズンのいちご狩りは5月26日で閉館します。
いちごの通信販売は4月30日で終了です。


当館では化学農薬を9月末より使用しておりません。12月10日頃に残留農薬検査に出します。
残留農薬検査結果)は、判明次第ホームページに掲載いたします。
(残留農薬検査結果)は、12月25日に結果が出ました。
残留農薬は検出されませんでした。報告書の掲載は年明けになります。

 るるぶ.com 前田館長によるスペシャルブログもご覧下さい。
・山梨・グルメいちご館前田全般についてはトップページへ
・いちご狩りのお客様は、いちご狩り(山梨県)のページへ
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・いちご狩りの後に山梨の温泉や行楽地に行かれるお客様は、リンク(山梨のページへ)
地球に優しく、食の安全と安心を考慮した栽培

地球環境にやさしい農業

20世紀は、フォードがベルトコンベア方式を導入して、世界中の生産性が一挙に上がった。
その一方エネルギーを大量に消費したため、公害や炭酸ガスなどにより地球の環境汚染が拡大した。
農業も全く同じような状況にある。
化学肥料過多による土壌汚染や農業用ビニール焼却時の大気汚染と農薬による食の安全性の低下です。
このような状況下、有機栽培や無農薬栽培などが求められております。

有機栽培や無農薬栽培は、沢山の課題があり日本中の農家が検討し、取り組んでおります。
サラリーマン時代には、有機栽培、エコファーマ、減農薬に憧れておりましたが、いざ農業を始めるとこれらの理論的な解析や根拠が全く曖昧なのに驚きました。

有機栽培やエコファーマがほんとに美味しい農産物が収穫できるの?
化学肥料の農産物は、美味しいものが作れないの?
風紀栽培、ほんとに将来的に地球環境に易しいの?
減農薬が、ほんとうに安心して食べれるの?
どうして化学肥料が体に良くないの?

土壌汚染においては、有機栽培も土耕栽培も長期的には、植物が吸収出来なかった肥料成分が土の中に累積していきます。これを防ぐのは、植物を栽培する前に土壌分析を行い残留肥料量と不足肥料量を計算して不足量のみの肥料を新規に投入する。

有機栽培においては、この肥料の過不足計算が難しく行われていないのが実態です。今学者の一部からこの問題提起が行われております。しかし現在は、有機栽培に少しでも化学肥料を入れると有機栽培とみなされないため、分かっていても化学肥料を入れられない状況です。早く有機と化学肥料の組み合わせで、土壌汚染を防止する事が望まれております。

当館の高設養液栽培は、栽培前に肥料を土壌に混ぜておく有機栽培や土耕栽培と違い、植物(イチゴ)の生育段階に合わせて必要な量の肥料を点滴チューブで与えます。いわゆるトヨタ方式のジャスト・イン・タイムです。
この長所は、必要以上に化学肥料を植物に送らなくてよい事です。
短所は、ほんの微量ですが余った肥料が出てしまいます。

いずれにしてもこの問題は、環境問題に取り組んでいる企業と比べて、一般の農家は、技術的、資金的にもあまりにも力不足です。勿論、国、県、経済連、普及改良センター、農協と私たち農家が指導を受ける所は、あります。 私の短い6年の経験では、この環境問題を、理論的に解明して日本の農業を改革しようとする姿勢はあまり見られない。(もうかる農業が優先する)
そこで、農家自身が消費者に有機栽培、土耕栽培、高設養液栽培それぞれの問題点を明確にして理解いただきご協力頂くことが重要と思います。

当館の地球に易しい環境作りに取り組んでいる内容と課題
(1)ハウスのビニールは、安い耐久年数2年物を耐久年数5年物を使い焼却時の大気汚染を減らす。
(2)毎日の肥料の給液量を減らし、排液量を従来の半分にして地球汚染を減らす。
(3)無農薬栽培の導入。

今後の課題
高設養液栽培は、肥料と生産効率が良く、排液を有効活用できればこれほど確実に地球に優しい農業はない。現在は排液の有効活用を山梨県の農業課と検討している。

私が目指しているのは、海外の先進国と同じように排液を回収して再利用するシステムである。
このシステムは、投資が約6〜7百万円かかります。この費用をいちご狩り料金に上乗せする事はまだお客さまにご理解頂けないでしょう。そこで、試作研究として山梨県と当館で折半したいと思っております。(海外でも、国が半分補助しているようです)

現在山梨県と徹底的に意見が異なっているのは、排液する肥料が極僅かなため回収して有効活用しても利益が少なく、投資効果が得られないと言う山梨県の考えと当館の将来を見据えて地球に優しい環境を作りたいと言う考えの違いです。
このシステムは、排液を再利用するため排液に含まれる病原菌を削除または滅菌しないと ハウス内のいちごが全滅するリスクを持っております。

これから粘り強くこれらの問題を解決すべく、研究と山梨県農業課を説得していくつもりです。

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無農薬栽培

無農薬栽培は、消費者の食の安全と安心と言う観点と農薬を産者散布する生産者の安全の両面から非常に重要な問題である。
余談になりますが、聞いてください。

企業においては、お客さまの安全確保は当然ながら、作業者の安全も確保される。
ところが農業には、労働組合もなく農薬を散布する農家の安全を訴えた人は少ない。
もっと農家にとって安全で効率的な農薬散布設備の開発と無農薬栽培が急務である。

本論に戻り、農薬の法律は、農薬の散布条件として有害農薬の排除、散布濃度、散布回数、散布間隔日数、付着場所(葉物野菜、根菜、果実によって)などから残留農薬量を考慮して決められる。
つまり法律では、上記安全な条件で農薬の残留した農産物を毎日食べても、短期的、中期的、慢性的に安全を保障している。農薬の使用に当たっては、農家の農薬散布の方法で大なり小なり食への安全性が変わってくる。

しかし、どんなに法律で安全と言われても、アトピーなどのアレルギーのお客様や私たちの子孫の事などを考えると、より食の安全と安心を得られる無農薬栽培が、望まれる。

当館の無農薬への取り組みは、無農薬奮闘記をお読みください。

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無農薬奮闘記

いちご栽培に携わった先輩農家に出来ない事が、駆け出しの私に出来るわけがないと思っていました。
また無農薬栽培をトライせずに、無農薬が”何か”とか”難しい”とか何もいえないと思います。
会社時代に培った”反対せずにまず実行の精神”で挑戦!
このような私が、無農薬に取り組んだキッカケと経緯をまとめました。
皆様のご意見を頂ければ幸いです。

一年目の栽培

脱サラして、一番嫌いな仕事が農薬の散布でした。真面目に消毒をすると、6時間も体中農薬にさらされる農薬散布など好きな人は誰もいないでしょう!。このため一年目は、農薬散布回数が自然に少なくなり部分的にダニやウドンコ病が12月に多発しました。このためイチゴの葉はもとよりイチゴの果実にも農薬を散布せざるを得ませんでした。
農薬散布後は、お客様の食の安全を考え、夜中の2時頃まで私と女房と寺田さんの担任でイチゴの一粒一粒に着いた農薬の水滴をティシュペーパーでふき取ったのを覚えております。しかし害虫や病気が一度、発生するとなかなか止めることが出来ないことを、イヤと言うほど認識させられた一年目でした。
また出来るだけ自然に栽培するために、微量要素などを補う葉面散布も行いませんでした。
無害であり、いちごを元気に生育させる葉面散布を行わなかったのは、失敗でした。

ともかく、新しいいちご狩りシステム構築や練乳無しのいちごがり、12月から5月までの半年間のお客様とのコミニュケーションなど、全てが新しいことへの挑戦で、苦しい日々の連続でした。特に、まだ半人前であるが故、天候やなり疲れなどで、いちごがマズイ時は、何度練乳をお出ししようかと悩みました。今妥協して練乳をお出しすれば、来年も甘いイチゴを作る事を忘れ、夢のいちご狩り園と無農薬への挑戦が、泡のように消えていくと思い、甘いイチゴを栽培出来る条件の模索に夢中の毎日でした。
このような状況でしたので、やはりまだ私にはとても無農薬栽培など無理と思いました。


二年目の栽培

一年目の失敗に懲り、農薬散布のタイミングを逸しないよう計画的に農薬を散布する。
嫌いな仕事は、どうしても後送りになってしまいがちです。自分の”怠け虫”との闘いでした。
この年は、使用禁止のダイホルタンと言う発ガン性の農薬がある特定地域で使用されている事が、日本中で、大問題となった。この影響で各農作物に使用登録がない農薬全てが禁止となった。これは、無農薬栽培以前の問題である。

この背景には、農家それぞれの自覚の問題と、農家を指導する国や農協や経済連の無農薬に対する取り組みの希薄さがある。コストがかかり、量力を要する無農薬栽培や有機栽培を先進農家に任せ、国や農協は旧態依然とした体質で理論的な解明を行わず、漫然と農業のな解明を行わず、漫然と農業の将来を模索しているようにしか思えない。ただ農家を罰則規定で縛っても、これから食の安全と安心は、得られない。

いちごにおいては、今まで当たり前に使用していた、イオウの薫煙が禁止(翌年4月に登録された。)となった。 これで全国のイチゴ農家はパニックに おちいる。当館も迷うことなくイオウの使用を中止した。ところが、イチゴのウドンコ病の防除に必要不可欠と言われたイオウの薫煙を使わなくてもウドンコ病は一年間発生しなかった。何か変だぞ!。今まで勉強してきた事にも、誤りが有りそうだ。もっと理論的に勉強しなおさねばならないと痛感した。イオウの薫煙を止めると、イチゴ狩りに来られたお客様の反応が、大きく変わった。イチゴ園に入ると”ワーいちごの甘い香り!”今までイオウの薫煙により、イオウの生臭い匂いがイチゴの甘い香りを消していたのです。なんと予想外の無農薬の副産物!

この矢先、私が所属している”やまなし自然塾(BMW農法の研究会)”の小野会長(小野洋らん果樹園;さくらんぼやぶどうの栽培でほんとに美味しい)の無農薬への取り組みに驚かされました。何十年も革新的な農業に取り組むトップリーダが、何と失敗を恐れずに無農薬に挑戦して苦しんでいるではありませんか!この姿に感動しました。私などまだ、農業を始めて僅か2年、何を失敗を恐れているのだ!失敗して当たり前なのだ。私の苦しみなど小野会長に比べればまだ序の口。
ヨシ、三年目は、失敗を恐れずに挑戦しよう。

一方、この年の特定地域の禁止農薬の使用により、使用農薬の種類や使用回数の制限が厳しくなりました。農家が遵守することも、法律で厳しく要求されるようになった。いちごは、3月の親株の定植から最後の収穫時期5月まで栽培期間があり、農薬散布の期間も、15ヶ月にもおよぶ。またイチゴの収穫時期の農薬は当然ながら親株や育苗時期に比べ厳しく規制され、使用できる農薬の種類が少なく更に使用回数も1回のものが多い。とても無農薬で栽培しない限り法律を守れそうもない。
ますます、無農薬栽培への取り組みに力が入る。


三年目の栽培

無農薬を目指したが、”怠け虫”が、農薬散布時期のタイミングを遅らせダニが発生してまった。
このため11月まで農薬を散布せざるを得なかった。

12月からは、天敵を導入して4月25日まで農薬の散布無しで栽培できた。

4月25日頃に、スリップス(ミカンキイリアザミウマなど)やダニと病気が発生してきた。
手遅れにになると、一年目のように大量の農薬を散布することになるので、初期発生時にぬ無農薬を中止して農薬を散布。
来年こそは、無農薬に挑戦!

四年目の栽培

無農薬の一般的な取り組みとしては、害虫をある程度農薬で減らした後、タイミングを図って天敵(害虫を食べる益虫、生物農薬)を導入しながら害虫と病気を低レベルに保つ方法。また害虫や病気が出にくい高地や寒冷地において、自然の益虫に害虫を駆除させる方法などがある。当初私は、失敗を覚悟のうえ無農薬に挑戦しようと思った。

しかし失敗すればご予約のお客様などに大きなご迷惑をおかけする。失敗のリスクは、少なければならない。
昨年アリスタ(無農薬の専門家)に、この広いいちご園に”ダニが一匹もいないはずがない”と言われて、ルーペを使い皆で調査した結果、ダニの発生はゼロであった事を思い出した。

害虫や病気は、初期の段階でタイムリーに農薬を散布すれば絶滅できるはず。そして外部からの進入を防げば、害虫の増加も防げる。
そこで、害虫及び病気をゼロの状態で無農薬を推進する計画を立案した。害虫が、発見された初期の段階で、天敵を導入して害虫がゼロの状態に戻す。この繰り返しでリスクを最小限にとどめる。

親株育成時期の病害虫の駆除。
(1)病気の無い親株の購入として、メリクロンのウイルスフリー苗の購入。
(2)3〜7月の親株の農薬散布を徹底する。この時期の農薬散布は、暑くカッパの外は農薬で濡れ、カッパの中側も汗で濡れ忍耐の2時間である。

育苗時期の病害虫防除。
●7月12日から9月20日までの育苗ハウスは、外部から害虫が進入しないよう防虫ネットの目の粗さを0.2〜0.4mmに張り替える。
●出入り口を、小さくし速やかに開け閉めをする。
●各育苗ハウスに虫取り網を備え、人の出入りの時に入った害虫(主として蝶類)は、速やかに捕獲する。
●害虫が発生した時は、粘着くん(デンプン)と天敵の導入で絶滅させる。
●病害虫が発生しにくいように、葉欠きの回数を増やし葉の密集を防ぐ。葉を取る事により、病害虫や卵などが除去する。

いちご狩りハウスの病害虫の防除。
(1)いちご狩りハウスに苗を定植した9月21日以後は、害虫が発生したら即座に粘着くんと天敵で絶滅させる。
実際実施すると、この方式は、失敗のリスクが少ないが
●毎日定期的に広いハウスの害虫発生調査をしなければならない。
●また、害虫の発生を見つけて天敵を導入する時、タイミングが悪いと輸入のため導入が注文後7日になることもある。
7日間もあれば害虫は、急増してしまう。
●また、無農薬は初めてで、いつ何時害虫や病気が発生するか不安の毎日である。もし見落として大量に害虫や病気が発生すると手遅れになり、大量の農薬散布をしなければならないことは、一年目の失敗でいやと言うほど分かっている。
●さらに予想外の虫の発生が出てくる事には、驚かされた。通常農薬を散布していると”チビクロキノコバエ”や”小バエ”の発生は抑えられる。過去3年間は気にもしていなかったので放置しているとまたたく間に増加してしまった。それからハエ取り紙をつけたがとても増加を抑えられない。毎日2〜4時間ハエ叩きで小バエを追い回し退治する。多い時は一日約1000匹を退治したこともある。

●この年は、異常気象で高温が続きサビダニ(コナダニ)が、発生していちご狩りハウスに入ってしまった。このサビダニはルーペでは見えず顕微鏡で存在を確認する。小さく風に乗ってハウス内に蔓延するので粘着君などでの駆除を急いだ。

●無農薬により、益虫のクモが増えてきて嬉しいが、クモの巣には閉口した。
●不安にかられて、一回5万円近い費用で何回も天敵の導入と生物農薬の散布をする。

●12月に入りダニの発生を見落としてしまった。もう粘着君や天敵では、手遅れとなってしまった。そこで全体に広がる事を防ぐ為ダニが大量発生している一角の葉を坊主になるほど採って捨てる。
●温室コナジラミの発生も恐れていたが、予測に反して発生が少なかった。高価な生物農薬を準備していたが無駄になった。でも発生して苦しむよりは良かったと思う。

●なんとか、4月13日まで心配しながらも無農薬で栽培出来た。
●スリップスの対策は、防虫ネットの網目を0.2〜0.4mmに改善して5月まで無農薬で出来る事を、期待していたが、昨年より10日早くスリップスが発生した。残念!
●理論的には、防虫ネットから侵入できないはずである。昨年のスリップスの卵が残っていたか、出入り口から人間と一緒に入ってきたかである。
●ともあれ、育苗時期の7月12日から4月13日無農薬栽培が出来た事にひとまず満足した。また無農薬のご指導を頂いたアリスタや三島様にお礼を申し上げたい。今年は、無農薬の定義に従い7月12日から4月13日までの約9ヶ月間農薬を散布をしなかった。

しかし、この無農薬の実現には、
●多大の労力と費用(約60万円)を要し、さらには、
●栽培者の精神的な負担が多すぎる。
●また、天敵は輸入のため駆除タイミングが遅れる、
●冬場の温度時期は、天敵の活動が鈍くなるので、ハウス内の温度を高くするので暖房費のアップにつながる。

など多数の問題と課題が私に与えられた。この課題の解決策として次のような結論に達した。

私の考えは、無農薬のコストを価格に上乗せして高く販売したいとは思わない。
当館の全てのお客様に低価格で食の安全と安心をご提供したい。

そこで、まず親株から育苗時期とイチゴ狩りハウスのイチゴの花が咲く前(10月中旬頃)まで徹底的に害虫と病気の防除を図り、それ以降無農薬栽培としたい。そうすることにより、イチゴの果実の表面に付着する農薬は、食べなくてすむ。
それ以前に散布した農薬が、葉から極々微量であるが果実に含まれ、さらに人体に与える影響についての有無は、難しいので今後の課題としたい。

この考えのご賛同頂けるお客様にご来館頂ければ幸いです。

五年目の栽培

昨年は、無農薬でタンソ病やダニの発生が少なかった。
今年は病気や害虫を防除する農薬を散布したのにかかわらず、タンソ病やダニの発生が多く出た。
購入した親株がウイルスフリー株にもかかわらず、タンソ病を保菌していたようだ。また親株についている時の苗も後で農薬を散布出来る安心感より、害虫防除が不足していたと思われる。

●いちご狩りハウスに定植して花が咲く前に、害虫と病気の駆除をした結果、10月21日には絶滅することが出来き無農薬栽培を開始する。
●しかし、11月上旬に入り、またまた小バエが出てきた。毎日ハエ叩きで20〜30匹駆除している。早く寒くなり減少することを祈るばかりである。
●11月21日にアブラムシとダニが発生。ねんちゃく君で駆除
●第一回目の天敵を手配。
●さちのかとあかねっ娘(ももいちご)の花が少しピンク色発生。ウドンコ病の前兆か?
●3月に入り暖かくなるにつれ、ダニの勢いが増してくる。もう無農薬を中止したい。しかし無農薬を楽しみにいちご狩りに来られるお客様のことを考えると館長の都合で止めるわけにはいかない。
●天敵の販売店のアリスタ様に相談した結果、もう一度スパイデックスで挑戦することを進められた。失敗覚悟で最後の戦いをスパイデックスにまかせる。時々ルーペでダニを調べると、たしかにスパイデックスはいるが、その周りには数十倍のダニがウヨウヨいる。我慢!我慢!
●ダニが増え、葉にくもの巣状となる。もう観念して、3月26日に化学農薬を散布する。農家の皆さんは、ダニがくもの巣状になると駆除するのが、どんなに難しいかご存知と思います。1〜2回の農薬散布では駆除できない。葉が茶色になりイチゴの株が、見る見るうちに衰えてくる。化学農薬に粘着くんをまぜて、イチゴの実に農薬が出来るだけかからないように時間をかけてダニを駆除する。
●5月上旬からうどんこ病が多発する。原因は、冬場の異常な寒さで生育が遅れていたイチゴの株が5月になり急速に回復して葉が旺盛になり、葉と葉が重なり水分を多く持ちうどんこ病が出やすくなったのと、5月は以上に雨が多くハウス全体の湿度が高くなったためと考えられる。もういちご狩りの閉園が近いので、葉欠き作業の手抜きとボトキラーの散布不足もある。
●5年目は、結論から言えば大失敗の年である。4年目の無農薬の出来栄えに安心して、節目節目での手抜きや観察力不足によりダニやタンソ病で苦しんだ。また、3月26日に化学農薬を散布したことを、ホームページのトップに公表したことにより、様々なお問い合わせが有った。化学農薬の散布について、もっとお客様に説明する必要を感じた年でした。

六年目の栽培

無農薬を阻害する要因は、(1)イチゴの苗に病害虫が付着してハウス内に侵入。(2)ハウスの外部から病害虫が侵入。(3)ハウス内に病害虫が住み着いている。(4)病害虫が、ドアの開け閉めにより侵入。(5)ミツバチの導入により、購入したミツバチに付着して侵入。などが推定される。しかし誰も原因を証明した人はいない。
昨年までは、ハウスに苗を持ち込んだときに、ダニの卵があっても良しとしていた。今年は、育苗時期に消毒を徹底的に行い病害虫を完全に駆除する。
そうすれば、必ず無農薬を達成できると考えた。また残留農薬を検査して、当館の手法での無農薬を科学的に証明することにした。コスト的には、安価な無農薬の実現を目指し、コストの高い生物農薬の使用を少なくしたい。さらにブログを極力毎日書くことにより、写真やデータを残し、来年への更なるステップとしたい。

●9月〜10月は、病害虫ゼロで推移。今年は期待できそう。昨年は、ハウス全体のダニを調査したが、全ての葉を調査できないことに気がついた。そこで、特定エリアを決めてそのエリアの全ての葉の害虫調査を行った。
●ところが、11月にダニやオオタバコ蛾の幼虫が見られるようになってきた。
●スパイカルやトアロで駆除をするが、すべての害虫を駆除できない。そこで一週間の内、一日半を全員で害虫の調査や駆除を行う。ダニやアブラムシを発見すると、粘着くんを手散布。葉が食べられているところは、蛾の幼虫を手で駆除。それでも追いつかないので、目の良いパートさんの一人を、害虫駆除専任とする。
●例年より11月、12月が暖かい関係で、害虫が減らない。コストの高い天敵のスパイカルを使うことを決める。スパイカルを導入したが、2000匹はいつているところが、500匹〜1000匹しか入っていない。過去日本で、この数を数えた人はいないそうである。天敵の導入には、害虫の存在数と天敵の投入数で効果がきまる。それなのに、肝心の天敵の数量が入っていないにでは、話にならない。クレームをつけ、代品を納入してもらったが1000〜1500匹とまだ少ない。スパイカルの効果をあきらめて、手間のかかる(約12時間)粘着くんの散布に切り替える。
●うどんこ病は、他の農園で発生している。しかも化学農薬を散布してもとまらない状況と言う情報を得ていた。これは、11月と12月の雨や曇りが多く温度も高いのでうどんこ病が発生しやすい環境にあると思った。今年の5月のうどんこ病の発生を思い出した。そこで、コストを無視してボトピカやバイオトラストを例年の約3倍散布した。現在のところうどんこ病が発生していない。しかし灰カビ病が、ところどころに見られる。これも雨と高温によるものか?
●11月末に当館で収穫したイチゴの残留農薬検査に提出。これは、今年の5月19日に施行されたポジティブリスト制の一環である。何をしれべれば良いか、どこの検査機関に出せばよいかを調べるのに苦労した。如何に県や関係機関が無関心で、秘密主義かが、痛いほど分かった。全てインタ^ネットで独学する。検査結果は、館長が予測していたように当館のイチゴには、残留農薬が無かった。これで、館長の手法でも無農薬が出来ることが、科学的に証明されて嬉しい。
●天敵のスパイデックスを12月19日に投入する。もう収穫が始まり、害虫の駆除に人手をかけていられない。これに失敗すれば、無農薬を中止するしかないだろう。

七年目の栽培

過去の経緯と今年の基本方針
昨今、食品の偽装疑惑が多発しています。館長は、この原因を生産者の食の安全と安心へのプロ意識の欠如と如何に美味しい物をお客様に食べていただくかと言う意識不足と思っております。
館長の目指す安価な無農薬栽培(残留農薬ゼロ)も脱サラからイチゴを栽培開始して7年目にして第二段階に入りました。
館長なりに病害虫の駆除に対して色々な仮説を立て、病害虫の駆除をしてまいりました。その間、生物農薬の効率的な使用方法とタイミング、新しい生物農薬の開発品の使用を試行錯誤して来た結果、館長が満足出来るような病害虫の駆除が出来てきております。
また、昨年度から実施された、ポジティブリスト制により、無農薬を科学的に証明できる残留農薬検査が20万円と安く実施できるようになりました。と言ってもまだまだ個人経営者にとって高い金額です。
それでも、自分が栽培しているイチゴがどれだけ安全で安心なのか証明できて非常に嬉しく思っております。
今年も、安価な無農薬(残留農薬ゼロ)にはほど遠く、定植後の無農薬栽培には、莫大な手間隙と多額な生物農薬費用がかかってしまいました。
館長の方針は、どんなに手間隙がかかろうが、生物農薬費用が高かろうが5月まで、まず定植後の無農薬栽培を成功させる事です。
一度でも成功すればそれが自身となり、それからコストを削減すればよいのです。
3月〜7月までは、例年に比べて病害虫の発生が少なかったように感じた。他のいちご狩り農園も同じようでした。

お願い
最近国は、無農薬、減農薬、低農薬と言う言葉を無くして使用しないように指導を始めました。
これは、科学的に無農薬を証明出来ないから始めたのかもしれません。館長は、6年前から定植後化学農薬を使用しなければ、残留農薬がゼロに出きると確信して無農薬栽培に取り組みました。館長が目指す無農薬とは、残留農薬が無いと言うことです。
昨年から、残留農薬検査をして当館のイチゴに化学農薬が無い事をを証明できました。
ところが、この無農薬と言う言葉を使用しないという指導にだけに固執して館長にも無農薬と言う言葉を使用すべきでないとご指摘される方が、数名おられます。
無農薬に対する取り組みの遅れや真に残留農薬ゼロのイチゴを食べたいお客様のことを考えてあえて無農薬と言う言葉を使っております。
昨年も、イチゴなしのクリスマスケーキしかたべれなかったのが、インターネットで無農薬を検索して当館をみつけて、ようやく子供さんがクリスマスに皆と同じようにイチゴが乗っかっているクリスマスケーキが食べれたと喜んでおられました。
館長はお金儲けで無農薬を始めたのではありません。真に食の安全と安心を求めた結果です。
イチゴの無農薬は難しいと言われている中、なんとか安い価格で無農薬(残留農薬ゼロ)のイチゴを提供していきたい。そして他のいちご園に広めて行きたいからです。
そして、このホームページに栽培の全てを公開し、さらには館長のブログで日々栽培状況をお客様にご提供しております。お客様と生産者が一体となって無農薬(残留農薬ゼロ)を考えていかなければ、日本の農業に無農薬など定着しないからです。皆さんも生産者に任せないで無農薬について興味を持ってください。
私も日本人ですが、日本人て直ぐに否定をしたり白黒をハッキリしたがるの民族らしいです。
前向きなコメントや意見をお待ちしております。

■うどんこ病対策
  ◎化学農薬の使用(3〜9月中旬)
1.3月〜9月までうどんこ病が発生しないよう化学農薬をしようして、うどんこ病の発生をなくした。
生物農薬の使用(9月末〜閉園まで)
2.ボトキラーから散布用の新製品ボトピカに切り替え、10日間隔に散布を7日間隔にして回数を増やした。
3.今年から新製品のタフパールを散布して発生初期の極微量のうどんこ病を駆除する。
メーカー推奨間隔10〜15日に対しいて、7日間隔で散布する。
■ダニとアブラムシ対策
◎化学農薬の使用(3〜9月中旬)
 1.3月〜9月までダニやアブラムシが発生しないよう化学農薬を使用して、害虫の発生をなくした。しかし、ダニに関しては、ゼロにすることはできなかった。
◎生物農薬の粘着くんの使用(9月末〜11月末)
 2.一昨年までは、生物農薬の粘着くんを動噴で散布していた。昨年は、2月に二段ベットの下段に早々とダニが発生してしまった。
この2月に化学農薬を散布することは、お客様の期待を裏切る事になるのでしかたなく2月〜3月上旬までアルバイトを一名雇い、粘着くんを手散布してダニを防除した。なんと動噴ではあまり効果が無かった粘着くんが、手散布すると非常に効果が有る事が判明した。怪我の功名である。それなりの原因は推定できる。
 今年は、短時間で散布出来る動噴と手散布を兼用する事とした。手散布は、葉の一枚一枚の裏に粘着くんを手で丁寧に噴きつけることとした。誰もこんなに手間隙がかかる手法は考えないだろう。
 館長は、定植後から5月まで無農薬栽培(残留農薬ゼロ)をしたいばっかりに、この方法を仕方なく選択する。
定植後は、生物農薬の粘着くんでダニやアブラムシを駆除する。この粘着くんでは、ダニの卵に効果が無いので、ダニの卵が孵化するサイクルに合わせて3回の散布を行うこととした。
一回目の散布は、葉が小さく枚数も少ないので一列(300本)の手散布時間が約1時間ぐらいでした。ところが、日にちが立つのにつれて葉が大きくなり、枚数も増えてくると一列3〜4時間もかかってしまった。これは、館長の大きな誤算であつたが、もう途中で止めるわけにはいかない(笑い)。
なんと粘着くんの3回手散布に500時間もかかってしまった。その他、粘着くんで葉損傷とか葉の向きが南向きから来た向きに変わってしまうなど、想像していなかった障害もでたが、なんとか改善できた。
アブラムシの発生は少なく、一箇所で一回のみでした。アブラムシは一回で絶滅できないので、アブラムシが発見されたら、2〜3日連続的に粘着くんを散布すると絶滅できる。アブラムシは卵を産まないのでダニより駆除期間が短くて助かる。

◎天敵の導入(11月〜5月)
 3.粘着くんを2回手散布したところで、アリスタ様などとダニの生存数を調査した。その結果300株(葉の枚数2400枚)の中にダニが一匹と卵が24個見つかった。やはり3回の手散布が必要な事が検証された。
それでも、ダニや卵が残る事を想定して、11月20日に天敵のスパイカルを8本(16000匹)導入した。
本来もう少し導入匹数を少なくてよいのだが、メーカーさんが言っている一本に2000匹スパイカルが入っていない事を想定して、3割余分に導入した。
また、昨年はある程度ダニが発生してからのスパイカルの導入でしたが、それでは害虫のダニの増殖をスパイカルで抑えきれない事が分かった。
今年は、ダニの生存数が極端に少ない(館長はゼロにしたつもり)段階でスパイカルを導入してスパイカルにダニの卵を食べてもらって、ダニを絶滅させる。これは、ダニの成育と生理及び天敵のスパイカルの生育と生理を勉強した結果の判断です。
とにもかくにも、今年は館長が考えられる全ての手を打ちました。これにより5月までの無農薬(残留農薬ゼロ)が達成される事を期待しております。
これで失敗したらと、もう来シーズンの施策を練っております(笑い)。
人間の知恵は無限ですので、無農薬を達成するまで絶対に館長はあきらめません。
さらに、来シーズンこそは、手間隙を減らしたり生物農薬の使用量を減らしたりして安価な無農薬を進めて行きたい。

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農薬散布履歴(07年7月〜07年12月)

散布年
区分
散布日
農薬名
化学
農薬
生物
農薬
倍率
使用回数
防除対象名
 
7月30日
ベンレート
 
1000倍
3(2回目)
タンソ病
平成19年
 
8月16日
オサダン水和剤
 
2000倍
3(1回目)
アブラ、ダニ
 
 
 
バイコラール
 
5000倍
3(1回目)
タンソ病
 
 
 
バイオトラスト水和剤
 
1000倍
制限無し
タンソ病
 
 
8月27日
アーデント水和剤
 
1000倍
4(1回目)
アブラ、ダニ、アザミウマ
 
 
 
ゲッター
 
3000倍
5(1回目)
タンソ病、うどんこ病
 
 
9月3日
コテツフロアブル
 
2000倍
2(1回目)
ダニ、ヨトウ
 
 
 
ニッソラン水和剤
 
2000倍
2(1回目)
うどんこ病、タンソ病
 
 
9月10日
アファーム
 
2000倍
2(1回目)
ダニ、ヨトウ
 
 
 
コロマイト水和剤
 
2000倍
2(1回目)
ダニ
 
 
 
ボトキラー
 
1000倍
制限無し
うどんこ病
 
夜冷処理のみ
9月18日
オサダン水和剤
 
2000倍
3(2回目)
アブラ、ダニ
 
 
 
トリフミン水和剤
 
3000倍
5(1回目)
うどんこ病
 
無農薬
9月11日
普通処理
普通処理
定植
 
 
 
 
 
 
9月21日
粘着くん
 
100倍
制限無し
ダニ、アブラ
 
 
 
ボトピカ
 
3000倍
制限無し
うどんこ病
 
 
 
タフパール
 
3000倍
制限無し
うどんこ病
 
 
9月26日
 
夜令処理定植
 
 
 
 
 
 
10月1日
粘着くん
 
100倍
制限無し
ダニ、アブラ
 
 
 
ボトピカ
 
3000倍
制限無し
うどんこ病
 
 
 
タフパール
 
3000倍
制限無し
うどんこ病
 
 
10〜11月
粘着くん
 
100倍
制限無し
ダニ、アブラ
 
 
毎週
ボトピカ
 
3000倍
制限無し
うどんこ病
 
 
 
タフパール
 
3000倍
制限無し
うどんこ病
 
 
11月20日
スパイカル
 
16000匹
制限無し
ダニ
 
 
 
(天敵)
 
 
(8本)
 
 
 
 
12月7日
スパイカル
 
6000匹
制限無し
ダニ
 
 
 
(天敵)
 
 
(3本)
 
 
 
 
12月〜
ボトピカ
 
3000倍
制限無し
うどんこ病
 
 
毎週
タフパール
 
3000倍
制限無し
うどんこ病
※以下は平成19年度無農薬検査結果報告書です。
無農薬検査結果報告書表紙
無農薬検査結果報告書(1/3)
無農薬検査結果報告書(2/3)
無農薬検査結果報告書(3/3)
※以下は平成18年度無農薬検査結果報告書です。
無農薬検査結果証明書表紙
無農薬検査結果証明書(1/3)
無農薬検査結果証明書(2/3)
無農薬検査結果証明書(3/3)
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